ベクトル ベクトルのなす角とベクトルの垂直
ベクトルのなす角をθとする。
このベクトルの内積は
であり、であるとき、
になる。
また、の必要十分な条件は、のとき、、つまり
である。
問題1 △ABCと点Oについて、次のことを証明せよ。
OA⊥BC、OB⊥CAならばOC⊥ABである。
【証明】
とする。
OA⊥BCから
OB⊥CAから
①と②より
よって、OC⊥ABである。
(証明終わり)
これは、「三角形ABCの3垂線は一点(垂心)で交わる」ことの証明になっている。
問題2 2つのベクトルの大きさが等しいとき、ベクトルとは垂直であることを示せ。
【証明】
条件より
との内積をとると
よって、とは垂直である。
(証明終わり)
これは、ひし形の対角線は互いに直交することの証明になっている。
問題3 はともに零ベクトルではなく、
であるとする。
このとき、次の問いに答えよ。
(1) のなす角度を求めよ。
(2) はの何倍か。
【解】
とする。
(1)
よって、θ=120°。
(2)
よって、√3倍である。
(解答終わり】
とすると、
という条件から、△OAC、△OBCは正三角形になる。
何故ならば、ベクトルの和の定義よOB=OAで、OA=AC=OBとなって、△OACは正三角形。同様に、△OBCも正三角形。
何故ならば、ベクトルの和の定義よOB=OAで、OA=AC=OBとなって、△OACは正三角形。同様に、△OBCも正三角形。
だから、
∠AOB=∠AOC
+ ∠COB=60°+60°=120°
また、
△OABに対して余弦定理を使うと
このように解くこともできる。
問題4 平面上に和が零ベクトルになる3つのベクトルがあって、OA=1、OB=2、OC=√2である。
このとき、次の問いに答えよ。
(1) のなす角度をθ(0≦θ≦π)とするとき、sinθを求めよ。
(2) △OABの面積を求めよ。
(3) △ABCの面積を求めよ。
【解】
(1) とする。
和が零ベクトルになるので
sin²θ+cos²θ=1だから
(2)
(3) だから、Oは△ABCの重心(※)。
よって、
【解答終わり】
(※)△ABCの重心をGとすると
となり、Oと△ABCの重心Cは一致する。
△ABC=3△OABになるのは、COの延長とABの交点をDとすると、Oは△ABCの重心でCD=3ODとなるから。
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