2016年6月18日土曜日

第23回 面積分

第23回 面積分


一つの閉曲線Cで囲まれた曲面S上で連続である関数をf(x,y,z)とする。曲面Sn個の微小な部分
  
に分割し、この分割をΔであらわす。
の面積をとし、の中の任意の点を選んで
  
を作る。分割を細かくし、Δを限りなく小さくしていった時のS(Δ)の極限値を
  
と書き、これを曲面S上のf(x,y,z)の面積分という。
曲面r=r(u,v)の面積素は
  
したがって、
  
となる。
ここでDSに対応するuv平面の領域である。

ちなみに、
  

曲面がz=f(x,y)で与えられるときは
  
となる。

これは、u=xv=yとおくと、曲面はr=xi+yj+f(x,y)kとなり、
  
となる。
よって、その外積は
  
となり、
  
と直接計算することもできる。

曲面S上の単位法線ベクトルをnとし、ベクトル関数をA(x,y,z)とする。曲面S上の各点においてAnの内積Anを作り、そのS上の面積分
  S上のAの面積分という。
S
上のAの面積分を
  
と書いたりもするけれど、これは表記法の違いで同じものを表しているにゃ。
また、ベクトルAの単位法線ベクトルnへの正射影
  
を用いて
  
と表記する場合もある。

曲面Sの単位法線ベクトルn
  
さらに、面積素dS
  
なので、
  
になる。
ここで、DSに対応するuv平面の領域である。
添字だと誤解を招くおそれがあるので、簡略表現を使わないならば、曲面S上のAの面積分は
  と定義される。

問題 球面の位置ベクトル
  
で与えられる。このことを用いて球の表面積を求めよ。
【解】
  
よって、
  
となり、
  


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