2016年7月12日火曜日

ベクトル ベクトルの内積


ベクトル ベクトルの内積


ベクトルの内積の定義
のなす角(共通の始点がOとなるように平行移動したときにはさむ角)をθとすると、の内積は
で定義される。
なお、は、それぞれベクトルの大きさをあらわす。

この定義から、次のことがすぐに言える。
なぜならば、θ=0°のときcosθ=1であり、内積の定義式①より
となるから。
また、のとき
である。
何故ならば、のとき、2つのベクトルのなす角θ=90°cosθ=0となり、内積の定義式1より
になる。逆に
となるけれど、仮定よりなので、θ=90°となり、となる。

ベクトルの内積については、次のことが成り立つ。

(1)は交換法則、(2)は結合法則、(3)は分配法則であり、これらが成り立つ。
αβγが実数とすると、
  (1) αβ=βα
  (2) β)γ=αγ)
  (3) α(β+γ)=αβ+αγ
が成立するので、ベクトルの内積は実数同士の掛け算のように計算をしてよい。
つ・ま・り、内積の計算の仕方がよくわからなかったら、上についている矢印をとって考え、普通の掛け算のように計算をしていいにゃ。

ということで、ベクトルの内積に慣れるために、問題を解くことにする。


問題1 1辺の長さが1である正三角形ABCがある。
(1) の値を求めよ。
(2) の値を求めよ。
(3) の値を求めよ。

【解】
(1) のなす角度は60°、また、
よって、




(2) のなす角は120°

次のように分配法則を使って計算してもよい。

(3) 
のなす角は180°だから、


あるいは、
だから、
と計算してもよい。

また、
と計算してもよい。
(解答終わり)


問題2 △ABCにおいて、とする。
(1) △ABCが正三角形ならば、
であることを示せ。
(2) (1)の逆は成り立つか。

【解】
(1) 正三角形ABCの一辺の長さをaとすると
同様に



よって、

(2)
また、
①に②を代入すると
同様に、
よって、△ABCは正三角形である。


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