2017年5月20日土曜日

第5回 連続関数の性質

第5回 連続関数の性質


§1 連続関数

定義
関数f(x)を区間Iで定義されている関数とする。f(x)が次の条件
  • が存在すれば、f(x)は点aで右連続
  • が存在すれば、f(x)は点bで左連続
  • f(x)がその他Iの全ての点で連続であるとき
であるとき、f(x)はIで連続である、または、f(x)はI上の連続関数という。

f(x)がIで連続であることの上記の定義は抽象的でわかりづらいと思うので、開区間、閉区間、半区間の場合について述べることにする。

(1) f(x)が開区間で連続
開区間(a,b)の任意の点cでf(x)は連続、すなわち、

(2) f(x)が閉区間で連続
f(x)は開区間(a,b)で連続であり、さらに、
区間の左端aで右連続、すなわち、
区間の右端bで左連続、すなわち、

(3) f(x)が半区間で連続
f(x)は開区間(a,b)で連続であり、かつ、区間の右端bで左連続、すなわち、

(4) f(x)が半区間で連続
f(x)は開区間(a,b)で連続であり、かつ、区間の左端aで右連続、すなわち、

この(1)〜(4)のいずれかの場合、f(x)は区間で連続という。


定理9
f(x)、g(x)が区間I上で連続ならば、λf(x)+μg(x)(λ、μは定数)、f(x)g(x)もI上で連続である。また、g(x)≠0(∀x∈I)ならばf(x)/g(x)もI上で連続である。
(関数の極限の定理1と実質同じなので、証明は略)


問 f(x)は区間Iで定義される関数とする。f(x)が区間I上で連続ならば、|f(x)|もI上で連続であることを示せ。
[略証]
f(x)はI上で連続だから、c∈Iについて、任意のε>0に対して、あるδ>0があって
よって、|f(x)|はI上で連続である。
(略証終)

なお、上の略証は、が存在するとき、
を
またが存在するとき、
を
と、端点で読みかえることを前提とした証明なので、この点は注意!!


定理10 関数fが区間Iで連続、関数gが区間J(⊃f(I))で連続ならば、合成関数はI上で連続である。
[略証]
x∈I、a∈Iとすると、gはJ(⊃f(I))で連続だから、任意のε>0に対してあるδ₁>0があって、
である。
また、fはIで連続だから、あるδ>0があって、
よって、
したがって、合成関数はI上で連続ある。
(略証終)


§2 有界閉区間上の連続関数

定理11 (中間値の定理)
f(x)が有界閉区間[a,b]で連続であってf(a)≠f(b)ならば、f(a)とf(b)との間のすべての値γに対して
となる点cが存在する。
[証明]
f(a)<f(b)の場合を証明する。
f(a)<γ<f(b)となる任意の実数γをとり、
とおくと、g(x)は[a,b]で連続でg(a)<0、g(b)>0となる。このとき、
をみたすcが存在すれば、f(c)=γとなり求めるものとなる。

そこで、
とし、上限sup A = cとし、g(c)=0と仮定する。

(ⅰ)g(c)>0とする。
sup A =cだから任意のδ>0に対して
であるxが存在し、このときx∈Aだからg(x)<0である。
Aは[a,b]の部分集合で、sup A=cは[a,b]の点だから、f(x)は点cで連続である。したがって、定理より十分小さなδ>0をとればg(x)はf(c)>0と同符号となるが、これはg(x)<0であることに反する。
(ⅱ)g(c)<0とする。
g(b)>0だからc≠b、c<bである。
よって、δ>0を十分小さくとると、
であるxに対してg(x)はg(c)<0と同符号となり、x∈Aとなるが、c<xはsup A=cと矛盾する。

よって、(ⅰ)、(ⅱ)のいずれにしても不合理で、g(c)=0である。
(証明終了)

上の定理から、次の系は明らかだろう。

系 関数f(x)が[a,b]で連続で、f(a)とf(b)とが異符号ならば、
であるcが存在する。


定理12 (最大値・最小値の定理)
f(x)が有界閉区間I=[a,b]で連続ならば、f(x)はIで最大値、最小値をとる。

最大値・最小値の定理の証明には、ワイエルシュトラスの定理などが必要になるので、ここでは省略する。


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