第9回 高次導関数
区間Iで定義された関数f(x)がIで微分可能、導関数f'(x)もIで微分可能なとき、fは2回微分可能であるという。このときf'(x)の導関数をfの2次導関数といい、y=f(x)の2次導関数を
などであらわす。
同様にf(x)のn–1次導関数がIで微分可能であるとき、fはn回微分可能であるという。このとき、の導関数をn次導関数といい、
などであらわす。
また、
と定義する。
区間Iで定義された関数f(x)がIでn回微分可能で、さらにがIで連続であるとき、fはIで級であるといい、f(x)がIで何回でも微分可能なときfはIで級という。
f(x)=x³(x∈R)とすると、
だから、f(x)はR上で級である。
例2
とすると、
よって、f(x)は1回微分可能だがf'(x)はx=0で不連続だからC¹級ではない。
問1 次のことを示せ。
(1) x=x(t)、y=y(t)ならば
(2) x=f⁻¹(y)ならば
[略解]
(略解終)
問2 次の第n次導関数を求めよ。
[略解]
(略解終)
問2の(1)の結果を用いると、
だから、
である。
定理24
関数f(x)、g(x)がn回微分可能ならば、αf(x)+βg(x)(α、βは実数の定数)、f(x)g(x)もn回微分であって、
[証明]
(1) 自明だから略。
(2) n=1のとき
だから成立。
n=lのとき成立すると仮定する。
すなわち、
n=l+1のとき
よって、数学的帰納法より証明された。
(証明終)
0 件のコメント:
コメントを投稿