2017年5月28日日曜日

第9回 高次導関数

第9回 高次導関数


区間Iで定義された関数f(x)Iで微分可能、導関数f'(x)Iで微分可能なとき、f2回微分可能であるという。このときf'(x)の導関数をf2次導関数といい、y=f(x)の2次導関数を
などであらわす。
同様にf(x)n–1次導関数Iで微分可能であるとき、fn回微分可能であるという。このとき、の導関数をn次導関数といい、
などであらわす。
また、
と定義する。

区間Iで定義された関数f(x)In回微分可能で、さらにIで連続であるとき、fI級であるといい、f(x)Iで何回でも微分可能なときfI級という。


例1
f(x)=x³x∈R)とすると、
だから、f(x)R上で級である。


例2
とすると、
よって、f(x)は1回微分可能だがf'(x)x=0で不連続だから級ではない。


問1 次のことを示せ。
(1) x=x(t)y=y(t)ならば
(2) x=f⁻¹(y)ならば
[略解]
(略解終)

問2 次の第n次導関数を求めよ。
[略解]
(略解終)


問2の(1)の結果を用いると、
だから、
である。


定理24
関数f(x)g(x)がn回微分可能ならば、αf(x)+βg(x)αβは実数の定数)、f(x)g(x)n回微分であって、
[証明]
(1) 自明だから略。
(2) n=1のとき
だから成立。
n=lのとき成立すると仮定する。
すなわち、
n=l+1のとき
よって、数学的帰納法より証明された。
(証明終)


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