第18回 積分形式のテーラーの定理
関数f(x)は区間Iで級で、a、b∈Iとする。
このとき、
が成立する。
この式の右辺を部分積分すると、
同様に部分積分すると
したがって、
さらに、同様の操作を続けてゆくと、
を導くことができる。
これが、積分形式のテーラーの定理である。
微分形式のテーラーの定理は、
したがって、積分形式と微分形式のテーラーの定理とではラグランジュの剰余項の表現が異なっている。問題は、この2つが同じものかどうかであろう。
積分の第1平均値の定理
関数f(x)、g(x)は閉区間[a,b]で連続、かつ、g(x)≧0とする。このとき、
が成り立つξが少なくとも1つ存在する。
a<bのとき、[a,b]でだから、積分の第1平均値の定理より
となり、剰余項の表現形式が積分形式と微分形式と異なるもので、同一の定理であることが理解してもらえるのではないだろうか。
定理 (積分形式のテーラーの定理)
f(x)が区間Iで級、a∈I、任意のa∈Iに対し、
である。
特に、fがIで級で、任意のx∈Iでならば、任意のx∈Iで
である。
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