ルジャンドルの多項式
§1 ルジャンドルの多項式とロドリゲスの公式
n−1次以下の全ての多項式Q(x)に関して
となる多項式を求めることにする。
を2n次の多項式F(x)のn次の導関数とすると、
が成り立つ。
すると、問題の条件は
となる。
とし、これを順次部分積分すると
となるが、Q(x)はn−1次の多項式なので、
よって
これを(2)に代入すると、
これは、
のとき満たされる。
したがって、F(x)を
にすればよいことがわかる。
故に、
そして、
a=−1、b=1、すなわち、積分区間が[−1,1]のとき
が得られ、これをロドリゲスの公式という。
(3)式は次のように展開することができる。
たとえば、
である。
§2 ルジャンドルの多項式の性質
ルジャンドルの多項式には次のような性質がある。
(1) は、nが奇数ならば奇関数、nが偶数ならば偶関数
(2)
【証明】
右辺の最初の項と最後の項以外は(x−1)(x+1)で割れるので、
ここで、G(x)は多項式である。
この式にx=1、x=−1を代入すると、
(証明終)
【証明】
m≠nのときは、定義より明らか。
次に、m=nのときについて考える。
ここで
であるから、左辺=2である。
また、
であるから、
となる。
のの係数は、のの係数は
故に、
とおけば、Q(x)はn−1次以下の多項式。
よって、両辺にを掛けて積分すると、
(証明終)
【証明】
ロドリゲスの公式より
ライプニッツの定理より
したがって、
(5) は次の微分方程式の解である。
【証明】
とおくと、
これをn+1回微分すると、
この式にロドリゲスの公式を代入すると、
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