2019年10月15日火曜日

第38回 定積分の計算2 置換積分

第38回 定積分の計算2 置換積分


定理 (置換積分)
関数f(x)は区間Iで連続、とする。x=φ(t)が区間J級であって、かたa=φ(α)b=φ(β)ならば
【証明】
f(x)の原始関数をF(x)とすると、
この右辺はJで連続だから積分可能。
よって、
(証明終)

問1 次の値を求めよ。
【解】
(1) t=3x²+4とおくと、x=0にはt=4x=2にはt=16が対応し、dt=6xdxだから、

(2) x=sintとおくと、t=0のときx=0t=π/2のときx=1で、
また、dx=costdtだから、

(3) 2x−x²=1−(x−1)²だからx−1=sintとおくと、t=−π/2のときx=0t=0のときx=1で、
また、dx=costdtだから、

(4) x=tantとおくと、t=0のときx=0t=π/4のときx=1で、
よって

(5) とおくと、x=0のときt=0x=π/2のときt=1で、
だから、

(6) とおくと、x=0のときt=0x=π/2のときt=1で、
だから、
(解答終)

もちろん、(4)は
と計算してよい。


問2 f(x)[−a,a]で連続とする。
 f(x)が奇関数(f(−x)=−f(x))ならば
 f(x)が偶関数(f(−x)=f(x)ならば
であることを示せ。
【解】
x=−tとおくと、x=−aのときt=ax=0のときt=0が対応し、dx=−dtだから
f(x)が奇関数のとき
だから、①に代入すると、
f(x)が偶関数のとき
これを①の右辺に代入すると
(解答終)


問3 であることを示して、次の定積分の値を求めよ。
【解】
x=π−tとおくと、
(1)

(2)

(3)
t=cosxとおくと
したがって、
(解答終)


問4 であることを示し、の値を求めよ。
【解】
x=π/2−tとおくと、
である。
n≧2のとき
したがって、
nが偶数のとき
nが奇数のとき
(解答終)



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