2018年3月22日木曜日

第14回 行列の微分方程式への応用

第14回 行列の微分方程式への応用


§1 連立微分方程式への応用

次の連立微分方程式があるとする。
行列を用いてこれを表すと、
2次の正則行列Pをとり
とおき、この両辺をxで微分すると、
これらを(1)に代入すると、
となる。
したがって、行列が相異なる実数の固有値λ₁λ₂を持つならば、適当な行列Pを用いて
と対角化が可能となり、(2)は次のようになる。
この微分方程式を解くと、
したがって、連立微分方程式の解は
となる。
Pは、固有値λ₁λ₂に対する固有ベクトルをとすると、
したがって、(

問1 次の連立微分方程式を解け。
【解】
とすると、この行列の固有方程式は
固有値λ=1のとき
よって、その固有ベクトル(の1つ)は
λ=3のとき
よって、
したがって、(6)より
(解答終)

【別解】
①−②
①+②
③と④より、
ここで、
とおくと、
(解答終)

1階の連立2元微分方程式を例に取り説明したが、これは1階の連立n元連立方程式
にもそのまま拡張が可能で、係数行列
の相異なる固有値をとし、それに対応する固有ベクトルを
としたとき、
連立微分方程式の解は
になる。


§2 2階同次線形微分方程式(定数係数)への応用

次の2階の同次線形微分方程式があるとする。
これは
とおくと、上の微分方程式は
となるので、
と、1階の連立微分方程式に書き換えることができる。
行列を用いて、これを書き換えると
したがって、行列の固有値、固有ベクトルを求めることによって、この微分方程式を解くことができる。

問2 次の微分方程式を解け。
【解】
したがって、
とおくと、微分方程式は
と書き換えることができる。
とおくと、この固有方程式は
λ=1のとき
よって、固有ベクトル(の1つ)は
λ=2のとき
よって、この固有ベクトルは
したがって、
ゆえに、
(解答終)

【別解】
微分方程式の特性方程式
よって、
(解答終)


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