第11回 定数係数の線形非同次微分方程式の解法2
演算公式2
ρ(D)をDの有理式、aを定数とするとき、次の公式が成り立つ。
ここで、iは虚数単位、すなわち、i²=−1。
問題1 φ(D)をDの整式、aを定数とするとき、次の公式を証明せよ。
【解】
(1)
だから、
とすると、
(2) ライプニッツの定理より
したがって、
(3)、(4)
オイラーの公式より
よって、
この実部と虚部をとれば得られる。
(解答終)
問1 次の微分方程式の1つの特殊解を求めよ。
【解】
微分方程式の特殊解をy₀とする。
(1)
ここで、
とマクローリン展開し
(2)
ここで、
とおくと、公式(1)より
(解答終)
同次方程式
の一般解は
だから、問1の非同次方程式の一般解は
である。
また、
の特殊解は、
したがって、この微分方程式の一般解は、
である。
問2 次の微分方程式の1つの特殊解を求めよ。
【解】
微分方程式
を考える。
ここで、
とすると、
オイラーの公式より
だから、
①の実(数)部が
が(1)の特殊解で、
②の虚(数)部が
が(2)の特殊解、
したがって、
(解答終)
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