第17回 積分因子2
問題1 微分方程式
について、次の問に答えよ。
(1) のとき、は積分因子。ただし、t=x+y。
(2) のとき、は積分因子。ただし、t=xy。
(3) のとき、は積分因子。ただし、t=x²+y²。
【解】
λを微分方程式
の積分因子とすると、
は完全形。
したがって、
でなければならない。
(1) 積分因子λがt=x+yだけの関数
とすると、
①に代入すると、
C=1とすれば、
が得られる。
(2) 積分因子λがt=xyだけの関数
とすると、
①に代入すると、
C=1とすれば、
(3) 積分因子λがt=x²+y²だけの関数
であるとすると、
これを①に代入すると、
C=1とすれば、
を得る。
(解答終)
問題2 次の微分方程式の積分因子を求め、それによって一般解を求めよ。ただし、カッコの中の式を変数とする積分因子を用いよ。
【解】
(1) P=xy³、Q=x²y²–1とすると、
よって、積分因子λは
微分方程式
の両辺にを掛けると、
これは完全形だから
となるzが存在する。
yを固定して、①をxで積分すると、
これを②式に代入すると、
φ(0)=0すると、φ(y)=0。
したがって、
よって、
(2) P=y、Q=−(x²+y²–x)とおくと、
したがって、積分因子は
微分方程式
の両辺に積分因子
を掛けると、
(解答終)
問題3 次の微分法と定式の積分因子を示し、積分により解けることを示せ。
【解】
(1) y'は積分因子の1つ。
両辺に2y'をかけると、
よって、
したがって、
よって、一般解は
【別解】
u=y'とおくと、
したがって、
よって、
(別解終)
(2) が席分因子の1つ。
微分方程式の両辺にをかけると、
となるから、
ゆえに、
したがって、一般解は
である。
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