微分方程式の解法のまとめ2 (2階線形微分方程式)
§1 定数係数の2階線形微分方程式
1−1 同次方程式
定数係数の2階同次線形微分方程式
がの形の解をもつとすると、
だから、
したがって、次の特性方程式
を解くことによって同次線形微分方程式の一般解を求めることができる。
(ⅰ) 特性方程式の解が相異なる2根r₁、r₂の場合
(ⅱ) 特性方程式の解が重解rの場合
(ⅲ) 特性方程式がの解が虚数解の場合
問 次の微分方程式の一般解を求めよ。
【解】
(1) 特性方程式
したがって、この微分方程式の基本解は。
よって、一般解は
(2) 特性方程式
と、特性方程式の解が重解r=−1なので基本解はである。
したがって、一般解は
(3) 特性方程式
と、特性方程式は虚数解を持つので、基本解は。
したがって、一般解は
(解答終)
1−2 非同次線形微分方程式
非同次線形微分方程式
の一般解は、同次方程式の一般解と非同次方程式の特殊解の和である。
問 次の微分方程式の一般解を求めよ。
【解】
(1) 特性方程式は
よって、同次方程式の一般解は
また、y=ax+bが非同次方程式の特殊解であるとすると、
よって、y=x/2−1は特殊解である。
非同次方程式の一般解=同時方程式の一般解+非同次方程式の特殊解、だからこの微分方程式の一般解は、
(2) 特性方程式は
よって、微分方程式の右辺を0にした同次方程式の一般解は
が非同次方程式の特殊解とすると、
よって、は特殊解。
したがって、
(解答終)
§2 一般の2階線形微分方程式
非同次方程式
の一般解は、定数係数の場合と同様に、同次方程式
の一般解と非同次方程式の特殊解の和である。
同次方程式(2)の基本解をy₁、y₂とすると、(2)の一般解は
で、非同次方程式(1)の特殊解y₀は
問 次の微分方程式の一般解を求めよ。
【解】
(1) 同次方程式の基本解はだから、ロンスキアンWは
よって、特殊解は
よって、一般解は
(2) 同次方程式の基本解はだから、ロンスキアンWは
よって、特殊解y₀は
したがって、同次方程式の一般解は
(解答終)
ロンスキアンWを用いるとこのように機械的に特殊解を求めることができるけれど、行列式と積分の計算が必要になるので、この問題のように特殊解の形が容易に推測できる場合は避けるべき。
かならず指数関数を含む部分積分の計算をしなければならないので、計算間違いしやすい!!
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