2016年9月14日水曜日

第8回 開集合


前回、開集合について少しだけ話した。
開集合とは、
任意のa∈Aに対して、
  
となるε>0が存在するが成り立つ集合のことだ。
そして、これは、
すべてのa∈AAの内点、すなわち、aε近傍である
ということと同じこと。
つまり、
   
ということ。

話は前後するが、Aの補集合の内点を外点といい、外点のすべての集まりを集合Aの外部といい、記号で表したりする。
で、この外点aと集合Aには次のような関係がある。
a∈X
に対して
  
となるε>0が存在する。
さらに、全体の集合Xからを取り除いたもの、
  
境界といい、記号∂Aなどで表したりする。

抽象的でわかりづらいと思うのですが、例えば、
  

という集合Aがあったとする。
これは原点Oを中心とする半径1の円とその内部のこと。
じゃ、Aの内部はというと、
  
ただし、Aの外部は
  
になる。
で、この境界∂A
  
になるといういう当たり前の話。

そして、これらのことから、このことからわかるけれど、
  言い忘れたんだけれど、
  
という関係がある。Aの内部なんだから、Aに包まれるの当たり前の話だにゃ。特別難しいことをいっているわけじゃない。
なのだけれど、
理論的整合性を持たせるために、Aが空集合の時にも
  
  
とする。
さらに、集合の包含関係として、任意の集合Aに対して
  
とする。
このあたりは定義なので、「何故?」なんて考えてはいけない。
こういうふうに定義する。

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