2016年9月28日水曜日

第1回 数列とは


§1 数列とは

自然数の全体をNで表わす。つまり、N = {1, 2, 3, ・・・}とする。
このとき、NからR(実数)への写像(関数)
を数列(実数列)といい、と表わす。
関数(写像)だから a(n) と書くこともあるが、慣習的にと書く。
そして、これは、と並べたものと同じものである。

数列の各数を項といい、初項第2項nという。nについての式で書かれ、それによって数列が一般的に表わされるとき、一般項という。


一般項を使って、数列を次のように表わすこともある。
この数の列が無限のものを無限数列、有限で終わるものを有限数列と呼んで、
有限で終わる場合、たとえば、
のようなものの場合、項の個数k を項数と呼び、末項と呼ぶ。

§
2 等差数列と等比数列

§2・1 等差数列
 等差数列とは、
一般項が
といった形に書けるもの。このとき、dを公差という。
1, 2, 3, ・・・, n, ・・・
2, 4, 6, ・・・, 2n, ・・・
1, 3, 5, ・・・, 2n – 1, ・・・
が代表的な例だ。
上の例は、1+1(n–1) , 2 + 2(n–1), 1 + 2(n – 1) となるので、順に初項1 で公差1、初項2 で公差2、 初項1 で公差 2 の等差数列であることがわかる。

ちなみに、
という関係があるので、初項a で公差 d の等差数列の初項から第n項までの和は
となる。

①はぜひ憶えてほしいけれど、②は憶えなくていい。
②を憶えるのならば、
で憶えたほうがいい。

1,2,3,・・・, n という等差数列の初項は1 で末項はn、そして、項数はnだから、①と③がほとんど同じもの(?)だということがわかる。
これは、初項をa、末項をlとすると
①は、視覚的に
○●●●
○○●●
○○○●
で考えたほうが直観的にわかりやすいと思う。
1 + 2 + 3 = 3×(1+3) ÷2 = 6
になっている。

§2・2 等比数列
等比数列とは
という形の数列で、一般項が
と書ける数列のこと。この時のrを公比という。
例えば、、
もちろん
1, 1, 1, ・・・
も等比数列ではある――これは公差0の等差数列でもある――

初項a で公比がrの等比数列の和は、
r ≠ 1 ならば
r = 1 ならば、S = n になる。
④は
から出てくる。


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