2016年9月9日金曜日

第4回 像の性質

 
ABCを集合とする。
集合の基本的性質として、次のものがある。

(1) A⊂A(2) A⊂BB⊂CならばA⊂C
(3) A∩B⊂AA∩B⊂B
(4) A⊂A∪BB⊂A∪B
知っているとは思うけれど、念のため、
A∩B={x|x∈A
かつx∈B}
A∪B={x|x∈Aまたはx∈B}のことです。
証明はいらないと思うけれど、(3)だけやってみることにする。
x∈A∩B
とすると、「x∈Aかつx∈B」となり、x∈Aである。
つまり、
x∈A∩B⇒x∈A
となり、
A∩B⊂A
である。
A∩B⊂Bも同様。
問題1 (4)を証明せよ。
【証明】
x∈A
ならば「x∈Aまたはx∈B」は成立する。
だから、
x∈Aならば「x∈Aまたはx∈B」となり、
A⊂A∪Bとなる。
B⊂A∪Bも同様。
(証明終わり)
では、次。
(5) A⊂BかつA⊂Cならば、A⊂B∩C(6) A⊂CかつB⊂Cならば、A∪B⊂C(5)と(6)の証明は、ベン図を書くなり、好きなように証明して欲しい。
では、いよいよ、本題。

f:X→Y
A⊂XB⊂Xとする。
(Ⅰ) A⊂Bならばf(A)⊂f(B)
(Ⅱ) f(A∩B)⊂f(A)∩f(B)
(Ⅲ) f(A∪B)=f(A)∪f(B)
(Ⅰ)はほとんど明らかだから、証明はしない。
(Ⅱ)の証明は、この(Ⅰ)と(3)、(5)を使う。
A∩B⊂A
だから、(Ⅰ)より
f(A∩B)⊂f(A)
同様に、
f(A∩B)⊂f(B)
したがって、(5)より、f(A∩B)⊂f(A)∩f(B)
(Ⅲ)の証明は以下の通り。

【Ⅲの証明】
f(A)∪f(B)⊂f(A∪B)の証明
(4)より
A⊂A∪BB⊂A∪B
(Ⅱ)より
f(A)⊂f(A∪B)f(B)⊂f(A∪B)
となり、さらに、(Ⅰ)より、
f(A)∪f(B)⊂f(A∪B)

f(A∪B)⊂f(A)∪f(B)の証明
y∈f(A∪B)とは、y=f(x)を満たすx∈A∪B、つまり、「x∈Aまたはx∈B」を満たすxが存在するということ。
x∈A
ならば、y∈f(A)となり、
y∈f(A)∪f(B)
x∈Bならば、y∈f(B)となり、
y∈f(A)∪f(B)
よって、
f(A∪B)⊂f(A)∪f(B)
となる。
以上のことから、
f(A)∪f(B)⊂f(A∪B)かつf(A∪B)⊂f(A)∪f(B)
となり、
f(A∪B)=f(A)∪f(B)


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