第10回 集合族の和
Iを添え字の集合とし、をIによって定まる集合族とする。少なくとも一つのに属する要素の全体をこの集合族の和集合といい、
で表す。
すなわち、
で、このIが自然数Nの時は、簡略化して
と表す。
Iが{1,2,3,・・・,n}のとき、
や
で表したりする。
本によっては、Iではなくギリシア文字のΛを使って
本によっては、Iではなくギリシア文字のΛを使って
と書いたりしていますが、言っていることは同じ。
なにか難しいことを書いてあるけれど、言っていることは、
ならば、
なにか難しいことを書いてあるけれど、言っていることは、
ならば、
となるが存在するし、この逆も成り立つってこと。
たとえば、I={1,2,3}
とすると、
となる。
で、この和集合の要素、どれでもいいけれど、たとえばcとすると、
で、この和集合の要素、どれでもいいけれど、たとえばcとすると、
となる。
そして、aだとすると、
となるというわけだ。
こういうふうに、集合の集まり、集合族の和を定義するんだ。
ここで、問題を一つ。
問題1
のとき、
を求めよ。
【答】
【答】
(解答終了)
これ見るとわかるけれど、はどれも閉集合なのだけれども、この集合族の和は開集合になっている。
集合族の個数が有限個だと、閉集合の集合族の和はかならず閉集合になるけれど、集合族の個数が無限個だと、閉集合の集合族の和は必ずしも閉集合になるとは限らない。
それで、なぜ、この答えになるかだけれど、
集合族の個数が有限個だと、閉集合の集合族の和はかならず閉集合になるけれど、集合族の個数が無限個だと、閉集合の集合族の和は必ずしも閉集合になるとは限らない。
それで、なぜ、この答えになるかだけれど、
となるから、
となる。
そして、
だから、
にx=1とx=2が含まれるかどうかが問題になる。
仮に
だとすると、
となる自然数nが存在しなければならない。
すると、
となり、このような自然数nは存在しない。
n=∞としてはいけない。∞は数ではないからだ。
x=2が含まれないことも同様に証明できる。
よって、
となる。
問題2 x∈Rのとき、一点集合{x}⊂Rは閉集合であることを証明せよ。
【解】
一点集合{x}の触点がxだけであることを証明すればいい。
x≠yのyが{x}の触点であるとする。
よって、
となる。
問題2 x∈Rのとき、一点集合{x}⊂Rは閉集合であることを証明せよ。
【解】
一点集合{x}の触点がxだけであることを証明すればいい。
x≠yのyが{x}の触点であるとする。
すると、
d(x,y)=|y−x|>0
となる。
それで、
とすると、
となる。
これはyが{x}の触点であることに反する。
よって、{x}の触点はxだけであり、これは閉集合である。
(解答終了)
上の証明は、実数Rに限らない一般的な証明なのだけれど、非常にわかりづらいと思うので、実数だけに限った証明をすると、(−∞,x)と(x,∞)は開集合で、この和も開集合。
上の証明は、実数Rに限らない一般的な証明なのだけれど、非常にわかりづらいと思うので、実数だけに限った証明をすると、(−∞,x)と(x,∞)は開集合で、この和も開集合。
{x}はこの補集合なので、閉集合である、
となる。
このあたりの議論をあとで正確にやるけれど、まっ、そういうこと。
Λ={λ∈R|0<λ<1} = (0,1)として、
となる。
このあたりの議論をあとで正確にやるけれど、まっ、そういうこと。
Λ={λ∈R|0<λ<1} = (0,1)として、
とする。
そうすると、
となる。
無限を扱うとき、もはや、常識は通用しない。
無限を扱うとき、常識や先入観は邪魔になるので、捨てねばならない。
無限を扱うとき、常識や先入観は邪魔になるので、捨てねばならない。
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