2016年12月23日金曜日

第15回 数列と確率

第15回 数列と確率


確率と数列の極限の問題を幾つか紹介し、それを解くことにする。

問題1 1つのさいころを振って1が出れば甲の価値、6が出れば乙の勝ちとして、さいころを振ることを止め、1と6以外の他の目が出たら、繰り返して降るものとする。
(1) さいころを振る回数をn回までとしたとき、甲の勝つ確率を求めよ。
(2) 回数を制限しないとき、甲の勝つ確率を求めよ。
【解】
(1)
したがって、甲が1〜n回で勝つ確率

(2)
よって、甲が勝つ確率は1/2である。
(解答終了)

甲がk回目で勝つ場合は、k−1回連続で25の目が出て、k回目に1が出る場合。
2〜5の目が出る確率は
したがって、k−1回連続で2〜5の目が出る確率は
k回目に1が出る確率は1/6だから、甲がk回目で勝つ確率は
である。


問題2 ある人が射的をする。一度命中した次に引き続き命中する確率は0.8であり、外れた次に引き続き外れる確率は0.4であるという。第n回目が命中であったときの確率をとするとき、次の問いに答えよ。
(1) を用いて表せ。
(2) を求めよ。
【解】
(1) 命中した次に命中する確率は0.8
外した後に命中する確率は1−0.4=0.6
n−1回目が命中の確率
n−1回目がはずれである確率
したがって、n回目が命中である確率
ここで、
を解くと
①の両辺から3/4を引くと
したがって、数列は初項、公比の等比数列。
よって

(2)
(解答終了)


問題3 AB2人が、ABの順で交互にさいころを振り、最初に1の目が出た人を勝ちとする。ABの勝つ勝率を求めよ。
【解】
p=1/6
とすると、Aが勝つパターンは下の表のようになる。

A
B
A
B
A
B
A
B
A
勝率

















×
×













×
×
×
×









×
×
×
×
×
×





×
×
×
×
×
×
×
×


よって、Aが勝つ確率P
これは初項p、公比(1−p)²の等比級数の無限和だから
p=1/6だから
Aの勝率は6/11
したがって、Bの勝率は
(解答終了)

つまり、このゲームは先攻の方が有利ということになるのであった。



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