2016年12月27日火曜日

第4回 確率分布2

第4回 確率分布2


分布関数と確率密度関数

変数Xが連続な値をとるとき、X連続型の確率変数といい、X<xである確率P(X<x)
で与えられるとき、F(x)分布関数といい、その導関数
x確率密度関数という。
だから
で、xがある範囲にに存在する確率は、y=f(x)のグラフのその範囲の面積と等しい。

変数Xの変域をa≦x≦bとし、確率密度関数をf(x)、平均をm、分散をσ²とすると、
である。

となり、
と書くと、分散V(x)
になる。


問題1 確率変数Xの従う確率分布の密度関数f(x)
であるとき、次の問いに答えよ。
(1) P(3≦X≦5)の値を求めよ。
(2) P(7≦X)の値を求めよ。
(3) Xの平均E(X)を求めよ。
(4) Xの標準偏差D(X)を求めよ。
【解】


問題2 あるバスの停留所の発車時刻は毎時0分、15分、35分の3回である。この発車時刻をまったく知らない人が、停留場へ来て待たされる時間の期待値を求めよ。
【解】
この人が停留所に来る時刻をx分とすると、待ち時間t
確率密度f(x)は一様分布と考えられるので、
とすると、
したがって待ち時間の平均・期待値E(u)
(解答終了)


問題3 連続的な値をとる確率変数xがあって、その確率密度がAを定数として、
とするとき、となるようなaの値を求めよ。
【解】
したがって、
a=0.2とすると、
よって、a=0.2
(解答終了)

なのですが、a=0.2であることに気づく人はどれだけいるのだろう。
試験会場で、これはチョット気づかないだろう。

条件より0<a<0.5で、
 
だから、a=0.2と気づけということか。

とおくと、
だから、ニュートン法
を用い、x₀=0として計算すると、次のようになる。
計算の初期値としてx₀=0.232を選べば、1、2回計算すれば、a=0.2であることに気づくのではないか。


問題4 半径aの円Oの周上の1点Aから任意の方向に弦を引くとき、それらの弦の長さの平均を求めよ。

また、弦の長さが半径より大となる確率を求めよ。
【解】
円の中心Oを原点、A(−a,0)B(a,0)とし、周上の点をPとする。
APx軸のなす角をθ(−π/2≦θ≦θ/2)とすると、弦APの長さl
θを確率変数とし、一様分布
と仮定すると、
したがって、弦の長さの平均は
AP>aになるのは、
したがって、弦の長さが半径より大きい確率は
(解答終了)


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