第12回 テンソルを行列で表すと2
O-x₁x₂x₃からO-x'₁x'₂x'₃への成分の変換式が
であるとする。
行列で表現すると、
である。
テンソルTの直交座標系O-x₁x₂x₃とO-x'₁x'₂x'₃に関する成分を
とし、この変換式を考えることにする。
任意のベクトルxに対して
とする。
xの直交座標系O-x₁x₂x₃とO-x'₁x'₂x'₃に関する成分を
yの直交座標系O-x₁x₂x₃とO-x'₁x'₂x'₃に関する成分を
とすれば、このとき、
となる。
また、
だから、
この両辺にAの逆行列A⁻¹をかけると、
よって、
これが任意のベクトルxについて成り立つので、
よって、
したがって、
これが座標変換にともなうテンソルの成分の変換式である。
また、Aは直交行列だから、
が成立すので、次のように変換式を書き換えることができる。
これを行列のそれぞれの成分について書くと、
である。
また、
だから、
となり、「第6回 テンソルの新たな定義」で提示したテンソルの変換式が得られる。
また、この両辺にをかけて、iとjについて和をとると、
したがって、
ここで、
という関係を使うと、
と変換式(5)を得ることができる。
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