2017年10月8日日曜日

第7回 テンソルとベクトルの1次関数

第7回 テンソルとベクトルの1次関数

ベクトルの成分がベクトルの1次関数
によって表されるとき、ベクトルはベクトル1次ベクトル関数という。
すなわち、

問題1 をテンソル、をベクトルとすれば、
はベクトルである。
【解】
とおく。
直角座標の変換によって、になるとする。
に、
を代入すると、
ゆえに、はベクトルである。
(解答終)

問題2 9個の数の組とするとき、任意のベクトルに対し、つねに
がベクトルならば、はテンソルである。
【解】
とおく。
直角座標の変換によって、になるとすれば、
ところで、
また、の両辺にを掛け、j=13について加えれば、
よって、(3)は
(2)と(4)より
上式は任意のベクトルについて成立するので、
よって、はテンソルである。
(解答終)

したがって、
任意のベクトルについて
がベクトルであるとき、9個の数の組はテンソルである、とテンソルを定義することができる。


問題3 をテンソル、をベクトルとすれば、
はスカラーである。
【解】
とおくと、はベクトル。
よって、
したがって、はスカラーである。
(解答終)

がベクトルであるとき、 がスカラーであることは、第5回の問題1で示してある。

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