第12回 ラプラス変換入門1
ラプラス変換の定義
f(t)は[0,∞)で不定積分を持つとする。
広義積分
が存在する実数sに対して
とおくとき、このF(s)をラプラス変換といい、記号でであらわす。
また、であるとき、F(s)からf(x)への対応をラプラス逆変換といい、
であらわす。
また、このとき、f(t)を原関数、F(s)を像関数という。
問1 次の関数をラプラス変換せよ。
【解】
(1)
(2)
したがって、
(3)
(解答終了)
上記の記号
のことで、例えば、(1)の場合、
である。
問2 次の等式が成り立つことを示せ。
【解】
st=xとおくと、t=0のときx=0、t→∞のときx∞、そして、dt=dx/sだから、
また、α=nのとき、
だから、
(解答終了)
なのですが、代表的な関数のラプラス変換は、ラプラス変換表という表になっているので、実際は計算する必要がなく、ラプラス変換表を見ればよい。
代表的な関数のラプラス変換を以下に示す。
f(t)
|
F(s)
|
1
|
|
t
|
|
定理(ラプラス変換の線形性)
[0,∞)で連続な関数f(x)、g(x)がs>αでラプラス変換可能であるとする。このとき、a、bを実数とすれば、s>αに対して
である。
【証明】
(証明終了)
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